レーヴ歯科クリニック
海に臨む高台に立つ歯科医院。
自然を感じる、開放的でリラックスできる空間に。
<北側外観>
北側の駐車場から中庭を介し待合へ。起伏のある屋根や樹木が誘い入れる。
<南側外観>
地形が迫り上がったような外壁。東西のボリュームの間に中庭から診察室。
中庭に開かれた待合室。樹木や外の雰囲気を取り込む。
開放的な診察室。地面から生えたようなパーティションによりブースを構成。
中庭から診察室、緑地と続き、海を望む。
<消毒準備室>
<中庭夜景>
-建築士の考察-
海から緑地帯、宅地と続く高台に立つ歯科医院。
自然豊かなこの地に、自然の延長上にあるような建築を計画することによって、病院に付きもののいやな体験や閉塞的なイメージを払拭できるのではないかと考えた。
敷地は南北二つの道路に挟まれ、2m程の高低差があった。
この地域では移動に車が必須。来院用と従業員用に分けられた駐車場によって挟み、土地の高さの違いを利用した結果、地形が迫り上がったような建築物の着想を得た。
歯科の主要な動線を考慮し、東側に待合室、西側に消毒準備室を擁したボリュームを配し、中央に出来た空隙を診察室とすることで南に広がる海を望めるようにした。
待合室に隣接する受付と一体となったスタッフルームは、南側の駐車場から直接アクセス可能であり、結果的に海を眺めることの出来る配置ともなった。
外部では中央部は中庭となり、診察室は言うまでもなく、待合室は開放的である。
消毒準備室も間口広く接し、明るい。
北側の巨大な商業施設や、周囲でも共同住宅が建設されており、今後訪れる人の増加も容易に想定される。
門型に外壁と連なった起伏のある屋根は低く抑えられ、中庭にある樹木とあわせて、敷地の外から見ても親しみを感じてもらえるよう配慮した。
中庭を囲う待合室、診察室、消毒準備室には、外部を介した程よい距離感が生まれ、患者への安心感やスタッフのへの良い刺激になるのではないかとも考えた。
プライバシーの観点から中庭にはヒンプン(独立壁)を設けたが、内部への興味を引くものともなった。
中庭を通して自然の気配を感じながらぼんやりと待つ、明るく海が見えるリラックスした場所で診療を受ける、といった体験が患者の負担を和らげ、働き手にとっても気持ちの良い場所となる。そのような歯科医院の一つの試みである。
<正面パース>
設計 | : | アアルトプラスワン一級建築士事務所 |
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デザイン | : | メディカル・デザイン株式会社 |
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沖縄県北中城村 レーヴ歯科クリニック
http://revedental.cihp.jp/